見積もりに来てもらった翌日、さっそく担当者さんから連絡が入った。今週中には見積書を持参できるので、都合の良い日を教えてください、とのこと。 わたしも少ないながら、パートで家計の足しにと頑張っているので、なかなかだんな様とのお休みも合わなかったり・・・。しかも今週の同じお休みの日、大好きな映画をやめてまで見積もりに来てもらったから、今週はもう同じ休みの日がない。 わたしが聞いても頼りないから、とりあえずだんな様が受け取って説明を受けることにしよう、と話し合いで決めた。 わたしは、パートの間も見積もりが気になってしかたがない。 昼休憩に連絡しようと思ったけれど、よろしくね、というメールを打つだけにした。 パートが終わる少し前、だんな様から“終わったよ”とメールの返信が来ていた。 いつもならパート帰りに買い物に行ったり、銀行周りをしたり、たまにパート仲間とお茶したりしているけれど、今日はそんな気にもなれない。 一目散に帰路についた。 家に入るとだんな様はリビングにおらず、コタツの上に白い封筒が・・・。これが見積もりに違いない。焦る気持ちを押さえながら封筒に手を伸ばすと、だんな様が笑いながらキッチンからコーヒーを手に出てきた。 まぁ、そんなに焦らずに、と、わたしの分のコーヒーをすすめ、コンビニで買ってきたらしいプリンアラモードまで出してくれた。 本当は、そんなものより早く見積もりを見せて、と言いたい気持ちを押さえ、ちょっと喜んだ素振りを演技しつつ、プリンを口に運びながら話しを促す。 苦笑いしながらも説明を始めるだんな様。出してもらった見積もりは4件あって、メーカーとしては3社。国内メーカーでおすすめのところ、という条件から選んでもらったもの。細かいことは後回しにして、だんな様のおすすめは、担当者さんも一押しの“パナソニック”だという。昔からナショナルファンのだんな様だから、なんとなく想像通りという気がして、どこかで騙されてないかな?なんて疑いの気持ちもあったりする。 それが表情に出ていたのだろう。だんな様は担当者さんから聞いたであろう話しを力説し始めたのだった。